• 2017年 5月 28日

ミラノの2チームの変化と2015年冬の移籍市場振り返り

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ミラノの2チームの変化 2015年冬の移籍市場振り返り

2月2日で2015年の冬の移籍市場が終了しました。例年通り様々なチームの思惑が交錯しましたが、特に激しい動きを見せたのがミラノの2チームです。あまりに動きが激しかったうえに、双方怪我人が多いこともあって、移籍市場解放前とくらべると全く違うチームになってしまったと言えるほどです。

特にインテルに至っては、監督も交代していますので、正に別のチームです。ミラノの2チームを中心に冬の移籍市場の結果を振り返るとともに、後半戦にどのような戦い方をするのか、そして今シーズンはどのような結果になるのかを予想します。

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ACミランの移籍結果と展望

ACミランはこの冬非常に積極的な移籍を行いました。前半戦力外だった3人(トーレス・ニアング・サボナーラ)を放出し、パレッタ、ボケッティ、アントネッリ、スソ、デストロ、チェルチを獲得、大型補強と言える内容です。

この移籍については評価できる点もありますが、総合して現在のチーム状況を改善できるのかというとかなり怪しい内容です。ミランの問題点をどこであると考えるかによって、意見は変わるかと思います。

前半戦のミランの課題を得点力不足と守備の安定感の不足と考えた場合は、補強は理にかなったものです。前線に得点力のあるデストロとチェルチを加えました。CFとして仕事の出来るデストロと、ウィングから相手を崩すことの出来るチェルチという戦力は、得点力の不足を補うためには恰好の補強です。守備にもパレッタとアントネッリというイタリア代表クラスのディフェンダーを加えました。怪我や出場停止で最終ラインが手薄になってしまう事を考えると、必要不可欠な補強だったと言えます。

とはいえ後半戦に向けて期待できる内容であったかというと、かなり疑問です。そもそもミランをどういうチームにしたいのか、その点が見えてこないのです。ミランの今の選手のクオリティを考えた場合は、全員守備からのカウンターと言う選択肢が現実的です。デストロ、メネズ、チェルチに守備を期待できないことを考えると、チーム構成は攻守分業になりつつあります。さらに言うのであれば、メネズとパッツィーニの得点力を活かせていないことを考えると、単純に得点力のある選手を入れたところで、得点力が向上するとも思えません。

むしろゴール前までボールを運べていないことを考えると、中盤でパスをさばける選手や、中盤から前線へ走り込める選手を補強したほうが、攻撃はスムーズに動くようになったのではないでしょうか。

補強によってネームバリューは向上しましたが、前線の補強はチーム状況にあった補強とは言えないように思います。前線で過剰になった戦力をどのように生かしていくのか、新人監督のインザーギには少し荷が重いのではないでしょうか。最終的にはヨーロッパリーグ争いからも脱落し、インザーギは更迭という結果になりそうです。

インテルミラノの移籍結果と展望

インテルはミランに比べれば良い補強を行ったように思います。手頃でありながら、使い勝手の良い選手を補強しており、チームを変えてしまうというよりは、バリエーションを増やす方向で補強をしています。

主な補強はシャキリ・ポドルスキ・ブロゾビッチ・サントンです。サントンについては、出戻りということもあり少し分かりにくい補強ですが、怪我もありサイドバックが不足していることを考えると、左右どちらも出来るというマルチロールを買った補強ではないでしょうか。

ポドルスキを補強した理由も明確です。マンチーニはワイドに広がってサイドから崩す戦術を好みます。ポドルスキは今のインテルで手が届く選手の中では、最良と言えるでしょう。

またブロゾビッチとシャキリは将来を嘱望される若手で、コバチッチ、イカルディと共に今後のインテルミラノを背負っていく可能性のある選手です。この4選手が順当に育てば、インテルの攻撃陣はむこう10年不安がありません。まあ、4人が揃って育ったうえに、インテルに長く在籍することはないと思いますが、2人でも残れば十分な成果と言えるでしょう。

インテルの補強は派手に見えますが、戦力的にも将来的にも十分に理にかなった投資です。選手の頭数が多くなりすぎているように思いますが、これは今からシーズン後半に向けて実験し、夏に放出するとみて間違いないでしょう。そういう意味で、今シーズンよりは来シーズン以降を見た補強になっています。

では、今シーズンは期待できないのかというと難しいところです。チャンピオンズリーグ圏内はほぼ不可能としても、EL圏内に滑り込めるだけの自力は十分にあります。ミランと比べてみても、戦力的なバランスでいえばインテルの方が上です。特に中盤の選手が優れているので、大崩れしないでゲームを作ることが出来そうです。最終的にはミランより上で、5位争いを繰り広げるように思います。

その他の大きな動き

そのほかの大きな動きとしては、チェルシーに関わる2つの移籍が最も大きなニュースでした。チェルシーはシュールレをヴォルフスブルグに放出し、クアドラードをフィオレンティーナから補強しています。

チェルシーにとっては構想外だったシュールレを放出し、突破力に優れたクアドラードを補強したので、戦力アップと言えるでしょう。チャンピオンズリーグなどで守備的に戦う局面で、クアドラードの走力を活かしたカウンターを仕掛けるのが狙いと思われます。

ヴォルフスブルグは後半戦に向けて、崩しの切り札になりうる選手を得ました。シュールレはチェルシーでこそアザール、オスカル、ウィリアンの壁に阻まれて出場機会がありませんでしたが、ブンデスリーガに戻って再び輝きを取り戻す可能性は低くありません。

フィオレンティーナは後半に向けての追い上げのタイミングで、クアドラードを失うということは大きな痛手です。ジラルディーノやディアマンテぃというベテランを中国から呼び戻し、チェルシーからサラーをレンタルで獲得していますが、チームの中心選手が抜けたという意味では非常に大きなダメージです。調子が上がってきていただけに、新戦力の適合に失敗すれば、また下位をさまよう事になりかねません。

またセリエAで2位を走っていたローマは、得点源だったデストロを放出し、ドゥンビアを補強しました。デストロは控えの扱いに不満を持っているという状況もあった為、やむを得ずの放出です。戦力としては、いいところ変わらずといったところで、ドゥンビアの活躍次第では戦力低下となりかねません。

その他目立った動きとしては、サンプドリアにエトーが加入したことです。昨シーズンのチェルシーでの動きを見る限り、すでに輝きは失われているように思いますが、このベテランをどのように使っていくのか注目です。

また、移籍市場の前半だったため忘れられていますが、フェルナンド=トーレスがアトレティコで活躍している点も見逃せません。

ミラノ勢を中心にセリエAで様々な動きがありましたが、ヨーロッパの舞台や各国リーグ戦に大きな影響を及ぼしそうなビッグディールは無かった、おとなしい冬の市場だったと言えるかもしれません

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画像はインテルミランのロベルト・マンチーニ監督(版権: / 123RF 写真素材

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