• 2019年 8月 23日

パリサンジェルマン~マイナーリーグの王者~

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パリサンジェルマン~マイナーリーグの王者~

パリサンジェルマン(以下PSG)はリーグアンに突然現れたビッグクラブです。巨万の富を持つオーナーの出現で、次々とワールドクラスの選手を獲得し、チャンピオンズリーグの優勝候補に挙げられるまでになりました。リーグアンというスモールリーグに在籍しているため、PSGにとっての成功はチャンピオンズリーグ制覇以外にはあり得ません。しかしその壁は厚く、なかなか頂点が見えてこないというのが現状です。PSGのサッカーと、その課題に迫りながら、チェルシーとの対戦結果を予想します。

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 PSGのサッカー

PSGのサッカーは強固な守備ブロックと、個の力を持つ前線が特徴です。その2つをつなぐリンクとしての役割を中盤が行っていると言えます。

前線はイブラヒモビッチを中心として、ワイドの位置にカバーニとルーカスが構えることで、どこからでもオフェンスを始めることができます。イブラヒモビッチはポストプレイヤー、フィニッシャーとしてだけではなく、中盤まで下がって組み立てに参加したり、下がることで出来たスペースにパスを出したりなど、様々な局面で活躍します。またカバーニはイブラヒモビッチが不在の試合ではエースとしての役割をこなす選手で、得点力以外にも献身的な守備やスペースメイクでも活躍します。ルーカスも、将来の世界ナンバーワン候補と言われる、テクニックとスピードを併せ持った選手です。

守備は世界有数のセンターバック2人を中心に構成されています。対人守備、カバーリング、スピード、フィード、空中戦のすべてにおいて強さを発揮するチアゴ=シウバに、運動能力と闘争心で右に出る者のいないダヒド=ルイスのコンビは世界ナンバーワンと言えるでしょう。両サイドとGKにはやや不足を感じますが、それでもこの2人を中心に堅守を誇っています。

中盤はアンカーのチアゴ=モッタを中心に、守備と運動量で貢献するマテュイディに、テクニックとパスセンスが高くゲームメイクで貢献するヴェラッティという構成です。真にワールドクラスと言えるのはモッタだけですが、前線と中盤をつなぐリンクとしての役割や、守備のフィルターとしての役割、攻撃にアクセントをつける役割は、十分以上にこなしています。

弱点らしい弱点はありませんが、チャンピオンズリーグのように強いチームと戦った際には、力を発揮しながらも勝ちきれない印象があります。これはチームの方針にこれといったものがなく、選手の個人技に依存している故の現象のように思えます。

 PSGの優勝はあるのか

PSGの規模は明らかにリーグアンには収まっておらず、チャンピオンズリーグ優勝こそがチームの目標と言えます。ではPSGは本当に優勝候補なのかというと、それはまだ微妙なところです。

世界最大手ブックメーカーのウィリアム・ビル社がつけたオッズは21倍、これはアーセナルと同率の7位です。アーセナルがチャンピオンズリーグで優勝できると思っている人は、ほとんどいないでしょう。つまりまだ世界はPSGをチャンピオンズリーグの優勝候補とはみていないということになります。

PSGが抱える問題は、リーグアンがスモールリーグだということです。プレミアリーグのチェルシーや、リーガのレアルマドリードが、試合を重ねる中で完成を高め、選手の隠れた特性を発揮させていくのに対して、PSGはどうしても戦力の硬直化を招いてしまいます。例えばヴェラッティはイタリアでピルロの再来と言われた逸材ですが、PSGでは期待されたほどの成長はできておらず、ただのグッドプレイヤーの1人です。マデュイディ、マクスウェル、ファンデルヴィール、シリグについても、本当に他のビッグクラブで通用する人材なのかどうかは、未知数とも言えます。

そういった問題の中でどうやって強豪と言われるまでに成長したのかと言えば、それはほかのリーグでワールドクラスの戦いを乗り越えてきた選手を獲得するというやり方です。しかしそのやり方も全てのポジションを埋めることはできません。極端な話、右ウィングにロッベン(バイエルン)、インサイドハーフにモドリッチ(レアルマドリード)とビダル(ユベントス)、サイドバックにアラバ(バイエルン)とカルバハル(レアルマドリード)、監督にアンチェロッティかモウリーニョを手に入れることができれば、おそらくPSGはチャンピオンズリーグの優勝候補です。そういう意味では、2年前にアンチェロッティをレアルに奪われたのは、PSGにとって痛恨でした。

選手の能力を開花させることができていないことが、PSGの限界になっていると言えます。

 VSチェルシー戦の予想

チェルシー戦の予想ですが、おそらくチェルシーの勝利という結果になるでしょう。理由は3つあります。

1つは戦力的にチェルシーの方が優れているという点。前線と守備ブロックはいい勝負ですが、マティッチ、オスカール、セスクのチェルシーと、チアゴ=モッタ、ヴェラッティ、マテュイディの中盤では明らかに前者に分があります。またGKもクルトワとシリグでは、前者に軍配が上がるでしょう。

2つ目は監督の差です。モウリーニョとブランでは、選手としての経験はブランが大きく上回りますが、監督としての経験と実績ではモウリーニョの圧勝です。特に状況に合わせた選手交代や、対戦相手のスカウティングなど、勝負に直結する部分での差は明確で、そのことが結果に大きく影響すると思われます。

3つ目は2戦目がチェルシーのホームスタジアムであるという点です。モウリーニョのチームは、アウェーでゴールを奪い、ホームで0失点に抑えるという戦い方を得意としています。チャンピオンズリーグの得失点差を利用する事にかけては、モウリーニョ以上の監督はいないと言えるほどです。昨シーズンのPSGも勝敗はイーブンでしたが、得失点差で敗れています。

こういった条件を覆すために必要なのは、守備陣の奮闘です。ホームでの1戦目をクリーンシート(0失点)で勝利することができれば、勝機が見えます。それでも2戦目の延長を考えると完全に不利は覆りませんが、とにかく失点をしないことが勝機に繋がります。世界最高と言われるCBコンビに注目です。

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版権: / 123RF 写真素材

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One Comment

  1. PSG対チェルシーなど、CLベスト16 マッチレビュー(2.17-18) | FCクロコダイル
    2015年2月25日 at 8:31 AM 返信

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