• 2017年 3月 27日

代表強化に悪影響?各有力チームにおける「同国出身選手」の変遷

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サッカー界の移籍事情に大きな変化を与えた「ボスマン判決」から、はや20年。選手の権利が認められたのと同時に、EU域内での選手保有数の制限が無くなり、よりクラブ・選手に移籍の自由が与えられる事となりました。その結果、国際的な移籍が相次ぎ、有力選手がより多くビッグクラブに集まる様になっています。

昨今、各代表のチーム力低下が叫ばれていますが、代表強化・維持に成功しているドイツと、特に低下の著しいイタリアを比較し、「ボスマン判決」による移籍自由化がもたらした「国際化」の影響を調べてみました。

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「ドイツ人枠」という独自のルール

殆どのリーグで外国人枠が撤廃され、中には同国出身選手が全くいないクラブもある中で、ブンデスリーガではそれを一切許していません。外国人枠を撤廃した代わりに「ドイツ人枠」を設け、各クラブはドイツ国籍の選手12人と契約をしなければならないのです。また、うち6人は地元で育成された選手でなければならないという制限もあります。

欧州を代表する強豪チーム、バイエルンでさえ、メンバーに多くのドイツ人選手を擁しています。2015年9月26日に行われたブンデスリーガ第7節・マインツ戦ではメンバー登録18人中8人がドイツ国籍(うち3人がスタメン出場)となっています。

なお、2015年8月28日時点でのドイツ代表メンバーのうち、国外でプレーしている選手は7人であり、残りの15人はドイツ国内でプレーしています。

多国籍軍インテル・・・セリエA

逆にイタリアは、EU制限はありませんが、EU外選手は3名まで(一部例外あり)と定められています。ただし、イタリア人選手に関する制限はありませんし、EU外の国籍の選手でも、長年欧州で活躍していれば市民権は得られていますので、EU内選手としてカウントされます。それでは、セリエAの名門・インテルを例に挙げてみましょう。2015年9月27日に行われたセリエA第6節・インテル戦ではメンバー登録22人中イタリア人選手は僅か3人、しかもスタメン出場はDFダヴィデ・サントン1人のみとなっています。

なお、2015年8月29日時点でのイタリア代表メンバーのうち、国外でプレーしている選手は8人であり、残りの20人はイタリア国内でプレーしています。しかも8人のうち、4人が今夏にイタリアを後にした選手ですので、ドイツ代表よりも国内リーグ所属選手が多かったとも言えます。

同国選手枠を設ければ、代表は強くなる

以下の数値は、所属している選手のうち同国選手が占める割合と、同国代表選手の選出人数を表しています(リーグ順位は2015/10/1現在)。

・バイエルン 50%(リーグ首位 ドイツ代表選手4人)

・ドルトムント 56%(リーグ2位 ドイツ代表選手4人)

・シャルケ 約55.5%(リーグ3位 ドイツ代表選手無し)

・フィオレンティーナ 約21.4%(リーグ首位 イタリア代表選手1人)

・インテル 約19.4%(リーグ2位 イタリア代表選手1人)

・ミラン 67.5%(リーグ11位 イタリア代表選手2人)

・ユヴェントス 約44.8%(リーグ15位 イタリア代表選手5人)

ドイツの場合は強豪チームからバランス良く代表選手が選出されているのに対し、イタリアの場合はユヴェントスが移行過渡期のため順位は例外として、上位に上がるには多国籍選手の力が必要という事がよく分かりますね。

数値上は、必ずしもセリエAのせいでイタリア代表が弱体化しているとは言えませんが、ブンデスリーガの「ドイツ人枠」がドイツ代表の強化に役立っているという事が分かりますね。

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