今季のセリエAが開幕し、第5節が終了しました。開幕前に複数のチームで監督が交代となり今シーズンの戦い方にどう影響するのかが、注目されました。今回は時期尚早ながらも、セリエAで新監督に就任した6監督の動き・評価についてまとめてみました。
【フィオレンティーナ】パウロ・ソウザ監督
効果的な補強ができておらず、また放出選手の穴埋めも不完全なままで開幕を迎えました。開幕戦こそミラン相手に2-0で勝利を収めたものの、現在のミラン相手に見せたサッカーは決して美しくも素晴らしいものでもありませんでした。チームの殆どの選手が残留したにも関わらず、結果として表れていません。
【ナポリ】マウリツィオ・サッリ監督
エンポリから引き抜かれた経験多き監督ですが、上位を狙うチームへの就任は初めてとなります。堅い守備からのショートカウンターを標榜していますが、プレシーズンを含め、まだ結果を残せていません。若手を重用する事でも有名ですが、実力派そろいのナポリをまとめ上げるのには、まだまだ時間が掛かると言うべきでしょうか。それでも「ある程度」の結果を残す手腕は流石のひとことです。
【サンプドリア】ワルテル・ゼンガ監督
シニシャ・ミハイロヴィッチ前監督をミランに「強奪」され、注目された後任人事は元サンプの守護神が就任する事になりました。約6年ぶりにセリエAで指揮を執る事となりましたが、早速チームの最重要目標であったEL出場権獲得に失敗。ファンからの大ブーイングに遭い、早速更迭かとも噂されましたが、結局は続投。セリエAでは好スタートを切りましたが、就任前からあまり期待をされていないゼンガ監督。9月後半のトリノ戦、ローマ戦と、二度目の失敗は許されないだけに、気の抜けない戦いが続きます。
【ミラン】シニシャ・ミハイロヴィッチ監督
昨季サンプドリアを指揮していたミハイロヴィッチ監督を招聘。現時点ではミハイロヴィッチ監督のカラーがまだ見えていない印象が拭えません。実力のある選手の補強にはある程度は成功しており、後はチームとしての成熟を高めていく事となります。リーグ戦である程度の結果が残せなくても、恐らく急な解任等には発展しないでしょう。
【ウディネーゼ】ステファノ・コラントゥオーノ監督
長らくアタランタの監督を務め、今季からウディネーゼの指揮官に就任しました。開幕戦のユヴェントス戦では逆境に耐えながらも、虎の子の1点を守りきり、初勝利を挙げました。しかし大ベテランFWディ・ナターレを始め、衰えの見え始めたジャンビエロ・ピンツィなどの後継問題を早々にクリアしない限り、これ以上の躍進は難しいと言えます。パレルモ名物「首切り会長」マウリツィオ・ザンパリーニに2回解任されており、監督としての実績が少ないところが気がかりです。
【アタランタ】エドアルド・レヤ監督
セリエAではおなじみのベテラン監督です。監督生活の殆どをセリエB以下のカテゴリーで過ごしており、またラツィオ時代に見せた若手選手のコントロールの巧さやモチベーションの上げ方は特筆すべきです。選手起用法次第ではありますが、アタランタを中位以上にするだけの実力のある監督です。
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