• 2017年 9月 27日

ユベントスのCL決勝進出にイタリアサッカー復権の可能性を探る。

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先日行われたCL決勝はバルセロナが勝利し、史上初2度目のトレブル(三冠)を達成したクラブとなりました。ユベントスも一度は同点に追いつきましたが、追加点を奪うことができず、あと一歩及びませんでした。とはいえ、ドルトムントや前回覇者のレアル・マドリードを破っての決勝進出は本当に見事でした。前監督のコンテすらも「ユベントスのCL決勝進出はサプライズだった」とコメントしたほどです。

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CL決勝進出したチームの傾向

CLという大会はどのクラブも未だに2連覇を達成できていないものの、決勝進出を果たしたクラブは翌年の大会でも好成績を残す傾向があります。12-13大会優勝のバイエルン・ミュンヘンは翌年の大会でもベスト4まで進出しましたし、13-14大会覇者のレアル・マドリードは今大会でもベスト4という結果を残しました

08-09シーズン、モウリーニョに率いられ、優勝を果たしたインテル以来、イタリア勢の決勝進出は実に5年ぶりでしたが、このユベントスのCL決勝進出から、今後イタリアサッカーがヨーロッパをリードするまでに復権する可能性を探ってみます。

ユベントスの特徴①【意思が統一された守備】

試合開始直後、ユベントスは相手ディフェンスラインまで非常に激しいプレッシャーをかけました。自分たちの勢いを誇示するため、またゲームの主導権を握るためのこの作戦はとても効果的でした。実際このプレッシャーを受けたマスチェラーノはボールが足に付かず、ユベントスにCKのチャンスを与えてしまうシーンがありました。

そして最初の前半2~3分以降は、基本的にバルセロナのポゼッションがユベントス陣内に侵入するまではじっと耐え、3トップやイニエスタにボールが入った瞬間に近くの2~3人で囲むというスタイルを徹底しました。マルキージオやビダルは試合を通してバルセロナのボールホルダーに対して、激しくプレッシャーをかけ続けました。後半からは、プレスの開始位置を相手ペナルティエリアまで上げることもあれば、センターサークル付近だったり、もしくは前半のように自陣に入り込まれてからであったり、様々な守備パターンがありましたが、どのパターンでもチームが間延びすることはなく、フィールドの10人の意識は非常に高いレベルで統一されていました。結局3失点を喫しはしましたが、あのバルセロナをもってしてもユベントス相手には数えるほどしか決定機を作り出すことができませんでした。

ユベントスの特徴②【縦に早い攻撃】

「1/8」。これは今回のCLでベスト8に残ったチームの中で、2トップを採用しているクラブの数を表しています。つまり2トップを採用しているクラブは1つしかなく、その1つとはユベントスなのです。今大会優勝を飾ったバルセロナを筆頭にレアル・マドリードやバイエルン・ミュンヘン、またCLはいずれもベスト16で敗退してしまいましたが、プレミアリーグのトップ3(チェルシー、マンチェスター・C、アーセナル)もここ数年は1トップ(もしくは3トップ)を採用しています。

1トップのメリットは主に①「最前線のターゲットマンが一人であるため、攻撃開始時の最初の目標が明確である。」、②「ウイングやサイドバックが飛び出せるサイドのスペースを敢えて空けておける。」などです。ゲーム展開の移り変わりが早い現代サッカーにおいて、①によってボールホルダーが判断の時間を短縮することができ、②によってプレッシャーを回避するためのスペースを敢えて空けておき、いざという時に有効活用することができるという点から、1トップが主流になるのは自然な流れです。

一方で決勝を戦ったユベントスの2トップには、①’「最前線に2人残るが、ターゲットマンは基本的にモラタ(もしくはジョレンテ)であり、テベスは前線にいるが、ターゲットマンにはならない。」、②’「プレッシャーが少ないサイドのエリアはサイドバックの攻め上がりを待つのではなく、前線の2トップが使い切ってしまう。」といった特徴がありました。つまり1トップだからこその特徴①②を2トップでありながら意図的に実践しているのです。実際にターゲットマンであるモラタがサイドに流れて相手ディフェンスラインを突破し、テベスやビダルがシュートを打つというシーンが何度かありました。前線の選手がキープしている間に二列目以降の選手が飛び出していくのではなく、前線の選手だけでゴールを奪い切ってしまうというこのスタイルは、前線にハイレベルな選手を揃えているからこそですが、まさしく”Simple is the best”と言えるのではないでしょうか。

イタリア勢の復権はあるのか

サッカーの流行は本当に移り変わりが早いです。CL決勝の対戦カードは基本的に異国のクラブ同士で争われることが多いですが、時に強固なディフェンスが特徴であるセリエAのクラブ同士の対決もあり、また時にはハードワークをし続けるプレミアのクラブ同士の対決もあり、ボールポゼッションを信条とするスペインサッカー同士の対決もあります。今回こそバルセロナの前に屈しましたが、ユベントスが築いた、規律ある守備とシンプルな攻撃のスタイルがヨーロッパサッカーを牽引する時が来ても不思議ではありません。

関連記事:2015-2016のCL出場チーム紹介。今後のスケジュールは? CLファイナル直前!歴史上最も印象深いCL決勝3選
版権: fitimi / 123RF 写真素材
(ライター:谷口隼翔)

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5 Comments

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