• 2017年 3月 27日

香川真司が復帰!ボルシア・ドルトムントの今後の課題とは?

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香川の復帰で盛り上がるボルシアドルトムント(以下ドルトムント)ですが、その裏では4年連続でエース級の選手を失っています。ブンデスリーガを2連覇、チャンピオンズリーグで決勝まで進みながら、優良な選手の放出を避けられないという一面もあるのです。バイエルンミュンヘン(以下バイエルン)が君臨するドイツにおいて、コンスタントに力を発揮す続けるチームとなるためには、バイエルンに対抗するブランドとなる必要があります。何故、チームの主力が放出されてしまうのか、そういった中どうやってチーム力を強化しようとしているのか、ドルトムントの戦略を分析します。

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ゲッツェとレバンドフスキにみるチームの課題

ドルトムントが抱える最大の課題は主力の流出でしょう。シャヒン、香川、ゲッツェ、レバンドフスキとチームの主力が毎年のように流出しており、現在もロイスに対して欧州のトップチームがアプローチをかけている状態です。このままいくと5年連続のエース流出もあり得ます。

何故これほどまでに主力が流出するのでしょうか。理由は大きく分けると三つあります。

一つにはドルトムントが真の意味での、欧州のトップチームではないということがあります。これは現在の実力というよりは、歴史の問題であり一朝一夕では解決できません。これからも勝ち続けることで、欧州のトップチームに加わることが可能になるでしょう。

もう一つは金銭的に欧州のトップチームに劣るという問題でした。そのためトップクラスの選手に対して、十分な給与を提示できないということになります。この問題については株式上場によって資金を得たため、ある程度の解決のめどは立つのではないでしょうか。もっともその資金のどれだけをトップレベルの選手の給与に反映するかは、クラブの方針によるためまだ断言はできません。

そして最後は、若手選手を育てるというチーム方針が、さらなるステップアップ願望を誘発するという問題です。これは選手の力が伸びてきたときに、選手としては環境を変えてさらなる挑戦に取り組みたいという気持ちが生まれるためです。これはアーセナルが抱えていた問題と同じです。

これらの課題を一つずつ乗り越えていくことで、真のビッククラブになることができるはずです。

 香川とシャヒンにみるチームの方針

ドルトムントが他のチームと異なるのは、放出した自軍の選手を買い戻している点でしょう。シャヒンも、香川も放出先で思ったほどの活躍ができなかった選手ですが、ドルトムントは買い戻しています。こういったチームは他にありません。

この戦略の面白い点は、若手を育てるという方針である以上、放出はやむを得ないと考えている点ではないでしょうか。シャヒンにしても香川にしても、勿論放出を止めるための手立ては打ったはずですが、結果としては本人の希望を尊重する形で放出しています。そのためクラブと選手の間に蟠りはなく、買い戻しとなった場合にも互いに尊敬しあう関係を維持できています。
この戦略はドルトムントの温かいファンなしには成立しません。本人の希望で他のチームに移籍した選手であっても、裏切り者と捉えるのではなく夢をかなえたことを一緒に喜ぶような、そんな理想的なファンとの関係があります。戻ってきたときにも、懐疑的な目で見るのではなく、かつてと同じように大活躍してくれると信じるファンの後押しがあるからこそ、選手もピッチ上でのプレイに専念できるのです。

このドルトムントの若手の放出と買戻しのシステムがどれだけうまくいくかはわかりません。特にゲッツェやレバンドフスキは、移籍先が国内のライバルチームということもあり、仮に選手の調子が上がらなかったとしても買戻しが可能かどうかは微妙なところです。ですが、ファンと選手とチームの関係は、今後のドルトムントにとっても大きな武器になりそうです。

バルセロナという理想

ドルトムントの理想は、バルセロナのように育てた選手を維持し続けて継続的に強いチームを作る事でしょう。また国内最大規模のチームのライバルとしての地位を築き、チームのブランド力を高めていくという意味でも、バルセロナには近いモデルをイメージする事ができます。

ではバルセロナにあってドルトムントにないものとは何でしょう。カンテラ(下部組織)ということもできるかもしれませんが、ドルトムントがそもそも若手を外から連れてくる戦略を志向している以上、比較の対象としては不適切でしょう。

足りないものは、サッカーの普遍的なスタイルです。現在のドルトムントは前線の選手も労を惜しまず守備を行い、奪ったボールを少ないボールタッチで前線に運んで、ボールより後ろから多くのプレイヤーが走りこむというスタイルを持っています。しかしこのスタイルは現状ではクロップのスタイルであり、チームのアイデンティティとはなっていません。チームにとって監督や選手は成績次第で、良い意味でも悪い意味でも、チームを代わる存在です。

しかしバルセロナは、ポゼッションフットボールという何にも置いて根本となるスタイルを確立しています。監督が変わろうとも、バルサはバルサであるという自負があるのです。それゆえに短い低迷期があったとしても、再びバルセロナとしてよみがえることができるのです。

クロップ以後、本当に今と同じようなサッカーを展開でき、さらにそれを発展させていけるでしょうか。ドルトムントがバルセロナのように、ブンデスリーガの2強になっていくために必要なのは、そういった点であるように思います。

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(アイキャッチ画像&動画:YouTube/One Club. One Game. One Dream. | Japanese version/Borussia Dortmundドルトムント公式チャンネル)

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