• 2017年 12月 12日

世界がお手本にすべき、ブンデスリーガ成功の理由とは

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世界がお手本にすべきブンデスリーガの成功とは

元日本代表の奥寺康彦が日本人として初めて欧州のリーグでプレーした選手として有名ですが、そのリーグこそがドイツのブンデスリーガ。現在ではシャルケでプレーする内田、ドルトムントの香川、フランクフルトの長谷川など多くの日本人選手が活躍するブンデスリーガは、リーグ全体の経営が非常にうまくいっており、世界的にみても健全な経営をしているリーグです。

日本でもJリーグを設立した際にモデルとされ今でも注目されています。その成功の秘密はどこにあるのでしょうか。

圧倒的な数字を誇るブンデスリーガの観客動員数

ブンデスリーガの特徴を挙げる時に最もわかりやすいのが観客動員数の多さです。2004-2005シーズンにイギリス・プレミアリーグを抜いて世界のサッカーリーグでトップの動員数を記録したのち、その数は衰えることなく現在まで1位を記録し続けています。(【2013-2014平均】ブンデスリーガ:43,502名、プレミアリーグ:36,657名)

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その理由の一つして、観戦チケットの価格の安さということが挙げられます。チケットの価格はシーズンや対戦カードによって変動することもありますが、ブンデスリーガの平均は約2,400円、プレミアリーグは約6,400円、リーガエスパニョーラは約4100円と他のトップリーグに比べて格段に安いのです。そのため、家族や友人で応援に行く回数も増え、さらにシーズン中に何度も足を運ぶことができるようになるため動員数が伸びるのです。また、シーズンチケットホルダーには様々な特典を付与するなどの施策も忘れていません。「レギュラーシーズン以外の人気カード試合の優先購入権」やさらには「クラブの会長選挙の投票権」などという珍しい特典もあり、非常にユニークです。世界のプロスポーツ全体でみても、ブンデスリーガの観客動員数を超えるのはアメリカのNFLだけなのです。

また、もう一つ特徴的なのが立ち見席の存在です。プレミアリーグでは「英国スポーツ史上最悪の事故」とも呼ばれた1989年の「ヒルズボロの悲劇」により、多くの観客が命を落としたことがキッカケで立ち見席が撤廃されました。しかしブンデスリーガのスタジアムの多くはゴール裏が立ち見席になっており、独立席よりも多くの観客を収容することができるのです。またその立ち見エリアの熱気は会場全体の雰囲気や、さらには試合展開をも変える力を発揮し多くの観客を惹きつけていきます。

そして観客動員数増加の理由を探る上で重要なのがスタジアムの整備です。ドイツでは2006年に開催されたワールドカップを契機に、それまで陸上競技場と兼用だったスタジアムの多くがサッカー専用スタジアムへと改修されました。その結果、ピッチとスタンドの距離が縮まり、スタンドはピッチが見やすい傾斜になり、開閉式の屋根がつくなど、スタジアムの環境が劇的に変わったことが観客動員に大きく貢献したのは言うまでもありません。

選手件費の抑制や外国資本に対する規制など独自のルール

ブンデスリーガでは、各クラブが選手人件費にかけられる予算が売上高の比率によって決まっています。また、外国資本によるクラブの保有などに対して規制を設けています。つまり、外国資本などに頼らず、クラブ自身の経営努力によって売上高を伸ばすことで選手人件費にかけられる予算を上げられて、その結果いい選手を獲得できるという仕組みなのです。例えばプレミアリーグなどにみられますが、ある国の大富豪がクラブに多額の出資をして資金を作り世界中からいい選手を高待遇で集めた結果、身の丈に合った経営ができなくなり多額の赤字を計上してしまうというケースがあります。しかしブンデスリーガのような資本政策のルールを設けることで、自らの努力でチームを強くするという良い循環が生まれ経営の健全化に繋がるのです。実際、ブンデスリーガの多くのクラブが黒字で経営しています。

さらにリーグ全体として若手の育成に力をいると同時に、ドイツ人選手枠や下部組織出身枠というルールがあります。つまり、外国から有名選手と契約しチームを強くするということが抑制されるため、自然と選手人件費が抑えられ、経営の健全化へと繋がります。さらに自国の選手が多いことで観客の地元意識を刺激し、観客動員数の増加にも寄与する可能性があります。

2006年のワールドカップ開催から約10年。2006年以降のドイツ代表のFIFAランキングは、2009年を除き近年ではほとんど1位~2位であり、まさに世界のトップに君臨しているといえます。その強さの秘訣は国内リーグであるブンデスリーガの成功が要因だといえます。リーグが主導してクラブの経営を健全化させることで、リーグ全体の価値を上げることに成功し、ひいては代表チームを強くするということまで成功したブンデスリーガ。この経営手法や戦略は全てのプロスポーツリーグのお手本となる成功例といえます。

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2 Comments

  1. ヴォルフスブルク躍進の立役者 ケヴィン・デ・ブルイネ(デ・ブライネ) | FCクロコダイル
    2015年5月23日 at 10:12 AM 返信

    […] 世界がお手本にすべき、ブンデスリーガ成功の理由とは […]

  2. 今こそ正しく理解したいFFP(ファイナンシャルフェアプレー) | FCクロコダイル
    2015年6月5日 at 7:28 AM 返信

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