• 2017年 12月 12日

スティーブン=ジェラード移籍後のリバプールはどうなる?

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2014-15シーズンの終了をもって、ついにスティーブン=ジェラードがリバプールを退団することが決まりました。勿論、これから本人の意思が変わることはあり得ると思いますが、おそらくこのままヨーロッパのサッカーシーンからは引退をすることになるでしょう。

今後はアメリカMLSへの移籍が予定されています。イングランドとリバプールのレジェンドであるジェラードの選手生活を振り返るとともに、ジェラードの引退がリバプールに与える影響を検証します。

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 ジェラードの歩んだ道

ジェラードがレジェンドと言われる理由の一つが、リバプールのアカデミー(ユース)で育ち、その後トップチームでデビューし、他のチームに移籍することなく現在に至っているという点があげられるでしょう。

1998年トップチームデビューを果たしたが、当時は右サイドバックだったことはあまり知られていません。勿論早々に、現在のポジションである中盤センターにコンバートされています。2000年には代表デビューも果たし、イングランドを代表するプレイヤーに成長していきました。

ジェラードのリバプールでのハイライトは2つです。一つは2001-02シーズンのカップトレブル(3冠)です。まだ若手だったジェラードは、チームのFAカップ・リーグカップ・UEFAカップ獲得に貢献しました。

もう一つのハイライトは何と言ってもイスタンブールの奇跡でしょう。2005-06シーズンのチャンピオンズリーグ制覇です。ただの制覇ではなく、前半で3-0とされた状態から、後半追いついてのチャンピオンズリーグ優勝という、チャンピオンズリーグ史上最大と言っても良い逆転劇でした。その反撃の口火を切るゴールを決めたのがジェラードでした。この時には押しも押されぬ中心選手であり、キャンプテンとしてビッグイヤーを掲げました。豆知識ですが、この年リバプールはリーグ戦で5位に低迷し、チャンピオンズリーグの出場権を逃しました。しかし、昨シーズンの優勝チームが翌年の本選に参加しなのはおかしいという意見が上がり、チャンピオンズリーグの優勝チームは翌年のチャンピオンズリーグに参加できる(予選から)という新ルールが制定されるきっかけとなっています。

プレイスタイルからみるジェラード

ジェラードといえば、弾丸ミドルが印象深いのではないでしょうか。ジェラードの大きな特徴は中盤の選手でありながら、高い得点能力を有している点です。そしてその得点機会を生み出す、豊富な運動量も大きな特徴と言えるでしょう。しかし、ジェラードをレジェンド足らしめているのはそのパスの精度と言えるでしょう。

現在のジェラードは中盤の底でレジスタとして機能しています。現在から5年以上前に、名将アンチェロッティはジェラードをレジスタとして指導したいとコメントをしていました。ちなみにその時に同じくレジスタとしての才能をコメントされていたのがデビット=ベッカムです。アンチェロッティの元で活躍したレジスタと言えばピルロですが、この3名のプレイヤーに共通するのが高いロングパスの精度です。

シャビ=アロンソというロングパスの名手と共にプレイしたことと、トップ下としてのプレイが長かったためロングパスの印象はそれほどないかもしれませんが、フェルナンド=トーレスに対して出していたパスも、ショートレンジのパスよりは裏を突くロングパスの方が多かったほどです。

運動量豊富でアップダウンを繰り返し、守備ではディフェンスラインの前をプロテクトし、攻撃では後方からスペースに走り込む、いわゆるボックストゥボックス型のミッドフィルダーでありながら、卓越したパス能力を持っていたということが、ジェラードをレジェンド足らしめていたと言えます。得点力ではライバルであり盟友であるランパードに劣っているようにも見えますが、むしろパス能力が高くピッチ上で多くの役割を担ったために、得点数自体はランパードに届かなかったと考えるべきでしょう。

 ジェラード離脱後のリバプール

リバプールはジェラードの退団で2つのものを失います。1つは2列目でも3列目でも違いを生み出すことができるプレイメイカー、もう1つはチーム全体を統率するリーダーシップです。

プレイヤーとしてのジェラードの穴を埋めることは、困難ではありますが、スアレスの穴を埋めるほど簡単ではないかと思います。世界的に有数のプレイヤーであったことは間違いありませんが、ジェラードの能力はマルチロールであるという点が最も重要でした。中盤の底、あるいはトップ下に限って考えればジェラードと同等の能力を持つ選手を探してくることも不可能ではありません。スアレスと違うのはジェラードは世界ナンバーワンのストロングポイントを持っているのではなく、総合力で世界トップクラスであるという点です。

むしろ問題となるのは、リーダーシップの欠如でしょう。リバプールは非常に熱狂的なファンを持つチームです。チームにかかる期待は大きく、やや暴走勝ちと言えるほどです。今まではジェラードがチームの顔として様々な情報を外に向かって発信してきました。例えば、リバプールが不調な時、チームを立て直す意思と責任を発信する事が出来るプレイヤーが居なければ、ファンやメディアの攻撃対象が生まれてしまう可能性もあります。逆に好調時に浮き足立った雰囲気になり、ちょっとした敗北から大きく躓いてしまうきっかけを作ってしまうこともあり得ます。セリエAのローマやナポリ等がそういった特徴を持っていると言えるかもしれません。

そういったチームを支えてきたジェラードがチームを離れたとき、次のキャプテンと目されているヘンダーソンでは、チームを支え切れるのでしょうか。次のチームを支えるキーマンは、監督のブレンダン=ロジャースでしょう。幸いなのは、ロジャースがすでに2年指導をしており、チームやファンから一定の信頼を得ているということでしょう。ロジャースの解任が一時期取りざたされましたが、ジェラードの引退も併せて考えれば、ロジャースの続投は必須と言えるでしょう。

来シーズンのリバプールが、一体どのようなチームになるのか、特に逆風が吹いた時にチームがどのような対応を取るのか、注目です。

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